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2007年10月11日木曜日

『波は押し寄せる 終わることもなく でも"逃げたりしない"と笑える』

2 件のコメント:
以下に記すのは10月3日の晩から6日の朝にかけてP嬢と行ってきた東京旅行。
ハッキリ言います。めちゃくちゃ長いです。僕が18の頃から書いてきた中で間違いなく一番長い。だから、もし全部読んでやる!って言うよくわからない意気込みをお持ちの方は、どうぞ時間あるときに有機栽培コーヒー片手にごゆるりとお読みください。




9月末から風邪を引いていた。だから、家にいるときは薬を飲んでずっと寝るようにして(もちろんご飯はしっかり食べて)過ごしていた。
そのおかげか、3日には体調は完璧。少しまだ鼻声だったけど、体調はまったく万全になっていた。
僕が荷物を持ってP嬢の家を訪れたのは20時少し前。荷物を確認してから家を出る。

地下鉄で天王寺まで出て、天王寺からシャトルバスで大阪駅まで移動だ!なんと言うかもうwktk。バスの揺れが僕の貧乏揺すりが原因なんじゃないかと思えるぐらいにwktk。

大阪に着いて僕はP嬢に卵の鳴き方を教え(えっぐ、えっぐ、と鳴く)、寒い風が吹き荒れる中バスは到着。ニーソにうるさいP嬢は視界に入る絶対領域について逐一コメントをしていたが、そういうP嬢はニーソではなかった。それはたとえるなら、芸人のギャグを批判する人間が何の持ちネタも持っていないかのようだった。正しいのかどうかはサッパリわからない。

夜行バスに乗り込み…寝た。乗り込んだ夜行バスは、『スペシャル快眠バージョン』とも呼べるべきもので、なんと頭蓋を覆ってくれるメットみたいなものがあるのだ。それは椅子に搭載されていて、まるでオープンカーの幌のように頭蓋を覆う。ベビーカーにもよくあるアレだ。それを装着すると視界は遮断され、P嬢の視姦からも逃れることが出来、安眠を確保できた。

朝7時半に東京ディズニーランド前に到着。

なんともはや、僕が来るのは実に10年ぶりだ。中学校の卒業旅行で来た以来だ。P嬢はそれから毎年のように来ているヘビーユーザーなので、ここでの勝手は彼女に全て任せることにした。

なんと、ミッキーマウスな電車まで走っている。オリエンタルランドの金のかけかたは異常。

そして僕らがここを蹂躙するのは翌日のことである。本日は前菜を戴く日なのだ。
しかしステッチ(ご年配はこう言う)に目がないP嬢は、世界で何番目かに大きいディズニーショップ『BonVoyage』に立ち寄り、少し買い物をしていた。僕はとらのあなディズニーバージョンとも言えるほどの店舗の濃さにツブラな目をパチパチさせながら、NightmareBeforeChristmasのグッズを見ていた。

P嬢の買い物が終了する頃には、随分と人も多くなっていた。僕らが歩いていく方向とは逆の方向に、つまりTDLの方に向かってやたらと人が歩いていくのはまるでコミケ当日さながらだった。僕らがその一員になるのは翌日のことになるのである…。

この日は東京をぶらぶらする予定だったので、重い荷物をひとまず宿泊予定のホテルに置いておこうということだった。僕らが宿泊する予定のホテルはTDLの提携ホテルで、TDLから10分に1回、直通のシャトルバスが出ている。それに飛び乗っていくのが最も楽なのだ。

さすがに朝にホテル行きのバスに乗る人はいないらしく、僕らの貸切だった。バス内に設置されていたモニタに映し出される映像を見て予習をし、地平線の向こうに高く聳えていたホテルに到着した。


仮チェックインを済ます前に洗顔等をし、荷物を預けた。フロントの前に、なにやら「カボチャの重さをピタリ当ててみよう!」なるものがあったので、僕とP嬢は備え付けのアンケート葉書に、予想する重さと自分たちの住所を書いて投函した。なんと、ピタリ当たると1泊2日の無料宿泊券が当たるらしい!当たると良いね。ちょっと高級な感じの漂うホテルだし。

ホテルを出て、新浦安駅まで歩く。途中に某大学があり、そこに通学する生徒が多数見受けられた。

「あいつらってもう全員年下なんだよな…」

と言うと、なんだか年齢を意識してしまって年を食ったなあ、という気分になる。


午前9時、朝食はまだ済ませていない。これから向かうところは明確ではあるのだが、腹が減ってはなんとやら。しかも、僕は朝コーヒーを飲まないと脳が活性化しない不憫な体質なので、コーヒーが苦くて飲めないP嬢には申し訳ないがコーヒーショップに寄らせてもらい、そこでテイクアウトでコーヒーを飲ませてもろた。脳スッキリ(゚∀゚)

駅の改札をくぐるときに、関東ではICOCAが使えるのかと訝しんだ。確か僕の記憶では、だいぶ前に対応していた気がするんだが…。イキナリ改札に持っていって、ハイ通れませんでした、では後ろの乗客に悪いので、先にICOCAにチャージできるかどうかを試してみた。すると、すんなりチャージできたので、ICOCAは関東で使えることが判明。スキップしながら改札をくぐった。

京葉線で3駅ほど行き、新木場駅でりんかい線に乗り換え。京葉線はそこそこ混雑していたが、りんかい線は空きすぎていてどこに座れば良いのかわからなかった。とりあえず適当に座して、またもや3駅ほど行く。

東京テレポート駅に到着。午後過ぎまでココにある東京ジョイポリスで遊んで過ごす予定なのだ。

お台場が目立つ位置にあったので、そこを目指して歩きまくる。交差点で立ち止まっていたが、通行人が大阪人も戸惑うほどガッツリ信号無視をするので呆気に取られて僕らも負けじと信号無視して横断歩道を渡る。東京人は信号を守るものだと思っていたが…いやはやそれはどうやら偏見だったらしい。あれだけ堂々と横断歩道を信号の色に関係なく渡ることが出来る能力があれば、大阪に来ても問題ない。


フジテレビに対してローアングラー魂を発揮する僕。

フジテレビ前でサザエさんがいた。写真撮影してもらえるみたい。

フジテレビでは特に何も面白いことは…と言うか、普段からテレビを見ない僕なので、何かあったとしてもその面白さを理解出来なかっただろう。フジテレビの中にあったプリクラを見てP嬢が「…コレいつの機種だ」と言っていたのが一番面白かったぐらいだ。
特に何もなかったのでフジテレビを脱出して、本格的に朝食を取ることにしよう、ということで、近くにあるショッピングモールであるDECKSに向かう。

…が、ココは全店舗11時にならないと開かないのだった。ショッピングモールの割りに遅くないか(´・ω・`)

仕方ないので、1FにあったTURRY'S COFFEEに行った。僕はバタートーストとアメリカンコーヒーを、P嬢はサンドイッチとオレンジジュースを頼んだ。

ダラダラと食べながら、ヲタマップを開いて昼からどこのメイド喫茶でメイド分を補給するかを相談していた。僕が個人的にメイド喫茶に行くことはもはや許されないが、P嬢と一緒ならば良いらしい。88%の確率で変態呼ばわりされるが。まあ貴重となった機会なのでメイド分を補給させていただこう。午後に。

11時になったので、東京ジョイポリスへ移動。全てポイントカードでの決済という、一介のアミューズメント施設にしては大掛かりなシステムだった。500円でカードを購入して、改札と大きな自動扉を通って店内へ。

店内に入った瞬間に、右手にいた店員に「いらっしゃいませ!こちらでは…」と、すぐにジェットコースターの広報をされた。落ち着き払った僕たちは、ひとまず広報を華麗にヌルーし、P嬢の持ってきた景品が当たる抽選券を受付に持っていった。そこでもらったのは、ディズニーの巾着袋とキーホルダー。ウォルト狂のP嬢は大変喜んでいた。

店内は酷く閑散としていた。なんと言うか、どこの場末のゲーセンだよ、ってぐらい。

店員と客の比率が50:1ぐらい。呼び込みが明らかにピンポイント。興味を惹かれる前に拉致られる。怖い。

「空いてるのは良いことだが限度ってもんがあるよな」

というのが僕らの共通意見だった。

どこを回ってもどうしようもないほど人気がなかったのだが、まあとりあえず何か体験してみないことには面白さはわからねえ!ということで、最初は軽く『ワイルドウイング』なるものに搭乗してみることにした。

『ワイルドウイング』は、飛行機の操縦者であるロドリゲスと、その相棒であるナンシーとで行われる空の旅のアトラクションである。USJのスパイダーマンみたいなもんである。

スクリーンから目を逸らさなかったので結構楽しめた。ナンシー可愛いよナンシー。でも搭乗時間はたぶん4分ぐらいだった。まあそんなものだろう。

一つ搭乗することで多少テンションのあがった僕らは、立て続けに何かやってみようと言う気に少しなった。

僕は『忌火引草』か『生き人形の間』に行きたかったが、P嬢のテロリスト顔負けの抵抗により断念することに。
お化け屋敷は駄目だと言うことで、『ハウス・オブ・ザ・デッド・ザ・スペシャル』で妥協してもらうことにした。
まあ僕はゾンビ好きだし、P嬢は「ゾンビなら非現実的だから別にいいよ」と言ってくれた。

なんかスタッフの人のテンションがおかしかった。演出なんだろうけど。クラスに一人はいるよね、ああいう人。

『ハウス・オブ・ザ・デッド・ザ・スペシャル』は…まあガンシューティングだった。ゲーセンにあるのと特に何も違わない。スクリーンが前後にあって、勝手に乗り物が後ろを向くぐらい。うーんww

お次は『24』。あのアメリカドラマの『24』を模したアトラクションだ。
あらすじはこうだ。僕らはCTUの新米で、訓練生として簡単なミッションを課せられた。なんと東京ジョイポリスにテロリストが潜入し、ジョイポリス内のシステムを壊そうとしているらしく、いくつかの情報を元にそのテロリストを暴き出し、そしてシステムの破壊を阻止せよ!というものだった。
このミッションの成功率はかなり低く、3割ぐらいらしい。
僕たちは一枚のIDカードを手渡され、それを、ジョイポリス内に点在する端末にかざすことによってテロリストの情報を得られる、という仕組みだ。得た情報は、カードと共に手渡された手帳に記して、最後の推理に役立てましょう、とのことだった。端末からの情報は一度しか得られないらしい。なんてこった。
というより、ジョイポリスのシステムを破壊しても客が少ないから特に実害が(ry(アッー

まあそんな突込みは心の中だけにしておいて、早速ミッション開始である。
先ず5つの端末の位置を確認して、順番どおりにカードを挿して情報を得ていく。
…なんか得られる情報が断片的過ぎたけど。
んで、全端末の情報を得た僕らは頭を抱えた。
僕らに課せられた目的は3つ。

1:犯人が誰か推理すること

2:犯人がテロに使う道具を仕掛けた場所を特定すること

3:犯人が仕掛けたものを解除するコードを推理すること

なんだが、1と2はなんとか推理することは出来たが、3がいくら考えてもわからない。
ていうか、短い時間で細部まで克明にメモしていたP嬢のA型っぷりには感服。あのメモがないと正直わからんかった。
いくら頭を捻ってもわからないものはわからないので、理由を適当につけて最後の端末にアクセスし、回答を入力することに。

1度目は…最後のコードでミスった。なんかよくわからなかったから。

2度目に挑戦したとき、よく画面を見てみると、めちゃくちゃ単純なことだったwwwwこれはwwwwwP嬢のメモがないとわからない類のものwww逆に言うとメモしてれば誰でもわかるwwwww

…というような按配で、ミッションをクリアできたことをスタッフの人に伝えると、「すごいですね!」とお褒めの言葉をもらった。これで訓練生ではなくて正社員らしい。なんかまた事件があったら呼ばれるらしい。これで名実共に僕らもCTUの一員ってわけだな。スパイの温床として名高いCTUの。

クリアの記念に、ステッカーをもろた。

CTUの一員になった記念に、UFOキャッチャーで遊ぶことにした。P嬢のUFOキャッチャーのプロっぷりは異常。僕が1個取るまでに10個ぐらい取ってしまう。スティッチが取れてよかたな。

そろそろ遊ぶものもなくなってきたので(アッー)、最後にミニジェットコースターに乗ることにした。これはまあただのジェットコースターなんだけど、コーヒーカップみたいにグルグル回りながら移動するのだ。ちょっと遠心力が強まってて面白かった。
そんなこんなでジョイポリスを辞去。色々な芸能人が訪れたことを示す額や写真が、出口に飾られてあった。なんとハーレイ・ジョエル・オスメント君も来たらしい。

時刻は1時ぐらい。これから向かうは秋葉原だ。本場のメイド喫茶を堪能するのだ。僕は秋葉原には何度も行っているが、メイド喫茶には行ったことがなかった。あ、一度だけあったわ。
僕らのいたジョイポリスから秋葉原までは、色々な交通手段が考えられたが、電車で行くのも味がない、と思い、ここらへんは水上バスがあったことを思い出したのでそれを使っていくことにした。

お台場から。海上交通が発達している。


船上から。風は涼しいが陽射しが強い。P嬢にスク水の日焼け後が出来そうだった。


遠くの空に飛行船が飛んでいた。P嬢曰く、「飛行船が飛ぶときは景気の良いとき」だそうで。景気いいんですかね。

水上バスで浜松町まで行くことが出来た。久々に遊覧船に乗った。甲板ではちょっと日差しが強かったが、潮風はなかなか心地良かった。

浜松町から山手線で5駅ほど行くと秋葉原に到着。
久々に降り立った秋葉原はテンションをガッツリ上げてくれた。と言っても、僕もP嬢もほんの数ヶ月ぶりなんだけどね。僕は就活のついでにちょっとだけ来たし、P嬢は個人的にちょっと来た。まあ前回はガッツリ回ったわけではないので、今回はしっかり回ろうと思った。


とりあえずゲーマーズ本店を写真に収める。これがあるとアキバ!って感じがするよな!

駅前に、コトブキヤが出来ていたので早速入り、フィギュアを物色することにした。このコトブキヤはかなり広い。僕の家の50倍ぐらいある。
入り口に、もえたんのお菓子が売っていたので後で買うことを決意した。
3Fに、数々の抱き枕が売られていた。P嬢は目を笑わせずに勧めてきた。ヌルオタの僕は抱き枕には決して手を出そうと思わないので安心したまえ。

が、お気に入りの作家の同人誌はしっかり買う僕は、K-BOOKSに立ち寄って、まったくモー助さんの同人誌で、持っていないものを総舐めした。一冊210円って、安いよな。もう商業作家なのになんでこんなに安いのか…。好きな作家さんの本を見ると、色々とやる気が出てくるから買わずにいられない。

適度な現実逃避は心に良いと言うが、僕にとってモー助さんのファンタジーな作品はまさにその通りで、読むたびに二次元分が潤うってわけだ。まあニュアンス的には好きな映画を見るってのと変わらない。

オトナ向けの場所であるK-BOOKSで用事を済ませた頃には、そろそろお腹も減ってきている頃だった。なにしろもう14時半だ。
というわけで、昼食も兼ねてメイド喫茶に行くことにした。


秋葉原でも結構有名なフォトスポット。『ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルテ』では、ここでモナーが発生してしまっていた・・・。

『@ほぉ~むCafe』は、国内最大手と言っても過言ではないほどのメイド喫茶で、この店に所属するメイドが次々にCDを出したりしてデビューしているぐらいだ。メイドルはこの店の専売特許だ。
店舗も数多く、本店・本店下・茶房・ドンキ店、と、秋葉原のメイド喫茶にしては異常な密度を誇る。僕らが今回お邪魔したのは本店のほうだ。
怪しげなエレベータに乗り、着いたところには待ち行列。僕らの前には6人1組の人たちがいた。行儀良く並んで待つことにした。
しばらくするとメイドさんが案内をしてくれたので、禁煙席であるカウンターに座った。
入ったとき、店内にいたメイドさん8人が一斉に「おかえりなさいませ、ご主人様、お嬢様」と声を揃えて言ってくれたのだが、それがP嬢の琴線に触れたらしく、感激していた。ああいうのがいいらしい。
店内は客がいっぱいで(まあ待っていたんだから当然か)、60分制限が設けられているほどだった。
その60分という短い時間の間に、萌えてご飯を食べてコーヒーを飲んでコミュニケーションをとらなければならないわけである。とても忙しい。
店員さんを呼ぼうと思っていると、なにやらカウンターの前にあるステージでお披露目が始まった。どうやらCDの宣伝らしい。
本当に素人か?と思うような言動だった。女って誰でもこんな風にアイドルっぽくなれるんですかね…gkbr。
聞き流しながら、後方に控えていた店員さんを呼び、注文をする。僕はスパゲティとブレンドコーヒーを、P嬢はイチゴジャムの入ったカレーライスとオレンジジュースを。

僕の頼んだスパゲティが来た。なにやらパスタの上にかかっているミート・ソースをかき混ぜてくれるらしいのだが

「じゃあ、一緒に混ぜましょうね♪”まぜまぜ”と言ってくださいね?」

なんて言われてしまった…。仕方ないので、「ま・・・ぜまぜ・・・・まぜ・・・まぜ・・・・」と言っておいた。なんとか混ざってくれた。スパゲティには後日改めて謝礼を送りたい。

だが、本当の地獄はこれからだ。

なんでもこの店、全ての食べ物に対して客の前で「美味しくなるおまじない」をかけるらしく、魔法少女も赤面モノの呪文を口にする。
P嬢の頼んだカレーライスが来たときは、ネコっぽいメイドさんが一人で大暴れしながら呪文を唱えていたんだが、僕のスパゲティに対しては

「じゃあ、これから”美味しくなるおまじない”をかけますので、一緒に言ってくださいね♪」

「エッ・・・ボボ、僕がですか…」

「はい、それでは、○×☆&@♪と一緒に言ってくださいね♪」

これなんて羞恥プレイ?他の客は誰もそんなこと言ってませんよ?アドリブでこれとは、可愛い顔してドSすぎるだろこの人…。
P嬢に助けを求めるが、コレもまたSッケが時々多くなるので当然助けてくれない。むしろこの状況を楽しんでる!?
仕方ないので、恥ずかしいのを我慢して呪文を唱えると…

「もー!ちゃんと言ってくださいよ!」

と怒られた。

「すす、すみません……本番に弱くて…」

とりあえず言い訳をしておいた。

「次が本番だと思ってくださいね!」

この人中学時代は絶対に委員長やってた。

早くこの拷問の時間が過ぎますように…と祈りながら呪文を唱えた…。P嬢も唱えてくれた。でも全然ノリ気じゃなかった。「ザムディン!」とか言ってた。それなんて86歳?
唱え終えてふと思う。これは「美味しくなる呪文」ではないのだろうか?
「可愛いメイドさんが唱えてくれるからこそ美味しくなる」のであって、呪文そのものに効力はないと思うのだが…。
つまり、僕みたいなキモオタがそこに介入することによって、良くてプラマイ0、単純に考えてマイナスなのだ…。

しかし腹が減っていたのでマズくてもいい…というかあんな羞恥プレイをさせられるとは思わなかった。
そしてP嬢はカレーの中に入っているイチゴジャムに苦戦していた。僕も食べさせられたが、なんと言うかミスマッチすぎた。とりあえず甘いものを入れればいいってもんじゃないぞ。
そうこうしているうちに、規定時間である1時間が過ぎようとしていたので、そろそろ辞去しようかと言うことで、近くにいるメイドさんを呼び、勘定を済ませた。
実のところ、水色メイドさんに勘定をしてもらいたかったのだが、一人の常連さんの対応をずっとしていたので、僕等が水色メイドと絡むことは出来なかった。テラしょんぼり。

@ほぉ〜むCafeを出てお腹もいっぱい夢もいっぱい。だが僕等の東京メイド蹂躙ツアーはまだまだ終わらない。適当に歩いてオタ臭いショップをうろつきながら、次の対象を探す。僕等の目は獰猛な野獣のそれであり、まったくアキバに相応しい目つきだったことだろうと思う。

『CureMaidCafe』と言う老舗の店がある。僕が高校生のころ初めてメイド喫茶なるものを知ったときに唯一存在していたのがこの店なのだ。昔から行こう行こうと思っていたので、この機を逃していつぞ行く!機は熟した!
と言うことで、少し遠い場所にある『CureMaidCafe』に足を運んだのだが、残念ながら定休日だった。なんてこった!!!希望を失った僕等は、次にどこに行こうか決めあぐねていた。
手持ちのヲタマップを広げ、もう一度よく話し合う。
P嬢のメイド事情通っぷりはまるで大阪人と思えないほどなので、その言に従い、『シャッツキステ』に向かい、突撃した。

『シャッツキステ』と言う店も、またそれなりに古い。そして、実に根強い人気を誇る。
P嬢の友人が、シャッツキステをイチオシしていたと言うことだったのだが、その理由が「落ち着く場所」だった。
どのように落ち着く場所なのか・・・僕等はすぐに理解することになる。

ビルの5Fまで、狭い階段を登り、開店しているのかどうか疑わしくなるようなドアを押して入ると、メイドさんがいた。お帰りなさいませ、と言うメイドさんは比較的長身で、ボブカット。裾の長い、いわゆる『正統派メイド』のなりをしており、声も穏やか。僕は一瞬で理解した。ここは『エマ』のような世界を忠実に再現しているのだと。
装飾も、衒ったものは何もなく、ただ中世のそれを意識していた。そこかしこに本が置かれていて、僕等以外の客はどうやらそれを読んでいるようだった。
2人である旨を告げると、メイドさんは僕等を小さな部屋に案内してくれた。そこは唯一の個室であり、どうやら先着らしかった。
入口にメイドさんが座り、僕等がこの店が初めてだと知ると、この店の説明を始めてくれた。

この店にはメニューといったものが存在しない。
あるのは紅茶とお茶菓子のサービスだけであり、他は客に一切を任せることになっていた。紅茶もお茶菓子も、どれだけ要求しても構わない。
料金は30分で500円。
その独特なサービスを説明された僕等は、ひとまずメイドさんが入れてくれた紅茶を口に運んだ。
周囲(と言っても小部屋だが)を見渡してみると、中世に関係する本がいろいろあった。図書館に蔵書されていそうな本ばかりだった。
店内は秋葉原とは思えないほど静かで、ここも『メイド喫茶』とは思えなかった。それほどメイド喫茶と言うイメージとはかけ離れていた。メイド喫茶と言うよりも、ここは『隠れ家』だ。
しばらくは本を読んでいたりなんかしたけど、ふと天棚にボードゲームがあることを見つけたので、P嬢にそれを勧めた。
そのボードゲームには『Toskana』と書いてあった。初めて聞く名前だった。
メイドさんがこちらに来て、このゲームの説明をしてくれた。このゲームは、イタリアのトスカーナ地方を模した盤の上で繰り広げられる、いわゆる陣取りゲームだ。
僕もP嬢もこういう対戦型ボードゲームは大好きなので、一通りのルールを聞いてからすぐにやり始めた。

・・・結果、戦歴は2戦1勝1敗。だが、取った陣の総数で僕は1ポイント負けていたので、総合的に僕の負けになった。たった1ポイント!!!!!!

そうしているとちょうど60分になりそうだったので、時間が過ぎないうちに退去することにした。二人で2000円分を支払い、シャッツキステを後にした。
なんと言うか、本当に独特な場所だった。僕がもし頻繁に秋葉原に通う豪傑であったら、ここの常連になっていたかも知れない。それぐらい雰囲気は良かった。僕等が店を出たのは17時のことだったけど、その頃には随分と客も増えていて、相席の嵐だったぐらい人気だった。

裏通りを進んで、さてこれからどうしようと悩む。あと1件行くつもりだったが、もう弾切れだった。
しかたないのでヲタマップを開け、めぼしいところに行くことにした。

途中、ASBIT CITYで、もえたんのお菓子を二人分購入した。P嬢はなんでも一般人の友達に渡すらしかった。楽しみだ(・∀・)

もえたんパッケージ

もえたんパッケージ2

ちなみに僕はすみちゃん派。

『Cafe with Cat』に到着。ここはとらのあな本店の真上にある喫茶で、厳密にいうとメイド喫茶ではない。
猫メイド喫茶だ。
店内はセンスの良さが伺われる内装。ロゴも可愛く、それでいてシンプル。どこを見ても猫1色で、統一感があった。
だが、スタッフの人が少しゲフンゲフン・・・

僕はこの日何杯目になるかわからないコーヒーを頼み、P嬢はピーチティーとパフェを頼んだ。
そこで僕は、P嬢に@ほぉ〜むCafeで学んだ、『美味しくなるおまじない』をかけてくれと頼んだ。すると、P嬢はいかにもやる気とは無縁の表情で
ドーンm9(゚-゚)
と言った。僕は泣いた。
P嬢に取ってこいといわれたので、ドアの近くにあった本棚から『ドウジンワーク』を取ってきた。僕はまだ読んでいなかった『メイド諸君!』を取ってきた。
1冊読み進めたところで、お腹の調子が悪いP嬢の代わりに僕がパフェを食べきった。『ドウジンワーク』を読み終えたところで、僕がパフェを残らず食べたことに気付き、「あーーーーー!!!」と雄叫びをあげていた。なんかこんなシチュエーション、『りぜるまいん』でなかった?

そこでまたもや1時間ぐらい過ごし、すっかり暗くなってきたのでそろそろ戻ろうと言うことで、『Cafe with Cat』を辞去した。

新浦安駅に着き、近くのダイエーで記念のプリクラ(でも内容はいつも通りカオス)を撮り、食料品売り場でどん兵衛を買ってホテルに戻った。
そしてどん兵衛を食べてから休んだwあれだけメイド喫茶をハシゴして、その度に食べたり飲んだりしてたら、夕食も必要がないってもんだ。それに、夕食は少ないほうがメタボ対策にはいいんだぜ?


朝はホテルの朝食バイキングで食べた。なんか朝食バイキングとか久しぶりだったのでガツガツ食べた。最近僕とP嬢の間ではコーンスープが流行っているのでそれは忘れずに。
仕度をして、内線でフロントにチェックアウトの旨を告げた。

TDL行きのシャトルバスに乗り込む。平日だと言うのにバスはほぼ満員だった。子供が多い、とは言っても、小学生とかではなくて、もっと小さい幼児だ。
バスの運転手さんのリップサービスがとても面白かった。
大声で泣き出す赤ん坊に対してアナウンスで「バスが遅くてお怒りのお客様、申し訳ございませんがもうしばらくお待ちください」と言うのはウィットに富んでいて皆が笑っていた。

以下、行動を記すが、ここまで仔細なことが書けるのは、全てA型のP嬢のメモのおかげである。
8時半に並び始めたが、この時点で行列がものすごいことになっていた。なんていうか、平日って言うレベルじゃないよね?ってぐらい。

おまいら仕事は?

9時に開園したにも関わらず、僕等がゲートを通れたのは9時18分のことだった。つまりここでは毎日がコミケだってことだ。そして、ここではP嬢が歴戦の勇者だと言うことだ。
ゲートを潜って走り出す。目的はスペースマウンテンの視察と、FastPassの入手だ。FastPassと言うのは、通常の列に並ばずにショートカットしてアトラクションを楽しめると言うパスなのだが、どういうシステムになっているのかは詳しくはわからない。
9時20分に、FPを取得。すぐさまスペースマウンテンに並び始める。ここでは30分待ちだった。昼頃になると200分待ちとか当たり前だそうなので、これはまだまだ少ない方らしい。しかも、なにやらアトラクション自体が改装していたようだった。どこがどう変わったのかは、中学の修学旅行以来の僕にはわからなかった。
スタートレックのような気前のいいゲートを通過して搭乗。暗闇を高速で進むのは方向感覚が失われるようで非常に楽しかった。僕の気分はユリアン・ミンツ少年だった。

次に、パレードを観賞するために、ウェスタンカントリーまで移動した。ここで場所を確保して、一等地でパレードを観るのだ。

途中、ミニーの耳と尻尾を装着していたP嬢に対抗して、僕はリロ&スティッチのエンジェルの耳を購入して、つけた。それ以来、僕は異様に周囲の視線を意識するようになった。

TDLのパレードは実に見ごたえがある。老若男女問わず楽しめるようになっている!無論僕も楽しんだ。今回は特に、通常のパレードではなくて、ハロウィンパレードなので、随分違う様相だった、と興奮気味にP嬢は証言していた。


パレード開始。ホネホネロックが滑らかに迫ってくる。

踊り狂うメイドたち。

こんな感じのが次々に来る。

タカビーなデイジーたん

デイジーたん、ポセイドンを叱るの図

11時5分にパレードが終了し、そのまま近くのFPを取得する時間まで、射的をして楽しんだ。
手持ちは10発。当たった数は、持ち弾がなくなった直後にプリントされる。
僕は9/10。P嬢は1/10だった。うはははは。


近くにあったスケアクロウ。

11時25分に、ビッグサンダーマウンテンのFPを取得し、43分に、先ほど取ったFPを使用して、バズ・ライトイヤーのアストロブラスターっていうアトラクションに乗った。これはトイ・ストーリーのアトラクションで、射撃ゲームだ。既に9回ほど乗ったことあるP嬢は、どのタイミングで高得点の的が出てくるのかを全て記憶していたが、結果の点数は僕よりも低かった。どんだけwwwwwwww

そろそろ昼ご飯を食べに行くかーってところで、目の前にあったゴーカートに乗った。このゴーカート、お子さんでも楽しめると言う設定にしているためかどうかわからないけど、ハンドルはあってないようなものだった。進路にレールがあるのはもちろんのことだったが、ハンドルを曲げても車が曲がらない。これなんて故障者?せっかく教習所で鍛えたドライビングテクニックを試そうと思っていたのに、これじゃ試せない。
あっと言う間にゴーカートは終わって、12時40分にキング・オブ・ハーツへ昼食に行った。
20分ほど並び、広い店内の一角に案内される。僕が頼んだのはチキン。P嬢はハンバーグだった。実はこの時、暴力的な眠気が僕を襲っていた。食べながら寝てしまうんじゃないかと戦々恐々だった。
食べてから外へ出ると眠気も飛んでいった。
13時40分に、ホーンテッドマンションのFPを取得しに行き、その足でビッグ・サンダー・マウンテンに乗った。僕等の前には3人のDQNが乗っていてイチイチうるさかった。が、まあジェットコースターの面白さには関係がなかったが。

その後、中央広場のところにあったオブジェクト@ハロウィン仕様をパシャりに行った。ディズニーに来たぜ!ってなるよな。


同じ場所にあったものを夜に撮ったもの。ライトアップが綺麗。

夜20時から、ハロウィンコンサートが中央広場であるのだが、それは指定席と一般席で観覧席がわかれている。一般席はだいぶ後ろのほうなので観るのに苦労する。指定席は見やすいが、取得は抽選になる。
14時40分にその抽選に行った。機械にチケットを挿入すると、その場で当選かどうかがわかるシステムになっているのだが、僕等の前に並んでいた女性が当たるのを目の前で見てしまったので、「絶対当たらんわー」と言っていた。だから半ば絶望的な気分でチケットを機械にかけてみた。すると、当選した。ヒャッホウ!
席は中央よりは少し後ろあたり。でも、一般席よりは格段に見やすくなるはず。何より、椅子がある!

スキップしながら抽選会場を出て、そのあとワールドバザールに戻り、その一角にあった、お絵描きの出来る『ディズニーギャラリー』なるものに行った。
ここではお絵描きが出来る。誰でも、ミッキーマウスの絵が書けるようになるらしい。
ミッキーマウスの絵を書いても、それをアップロードしたらすぐに捕まるんだからあんまり意味がなうわなんだお前何をするやm

そこは、ディズニー作品の展示室のような場所で、奥にあった大きな部屋でお絵描きの極意を学ばせてもらう、と言うものだった。体験希望者は多く、席は満員だった。
選んだお題は、海賊風ミッキーマウス。ジャック・スパロウがミッキーマウスになったようなものだ。
A3用紙と鉛筆を渡され、司会者のお姉さんの言葉に従って絵を書いていくと、アラ不思議、カリブの海賊風のミッキーの出来上がりじゃないですか。
センスの良いファイルをもらったので、そこに自分の書いた紙と鉛筆を入れて、館を出た。

17時半に、ミクロアドベンチャーを楽しんだ。
ミクロアドベンチャーとは、ミクロキッズと言う映画がベースになっているアトラクションで、自分が小さくなったことを擬似的に体験することが出来るものだ。USJで言うところのターミネーターのように、3Dメガネをかけて楽しむ。
ミクロキッズは、僕が小学生のときに一度見たことがあって、あの庭を走り回るミクロサイズになった子供たちの映像を今でも覚えている。
このアトラクションの目玉は、なんと言ってもネズミが駆け上がってくる場面だろう。あのゾワゾワした感じは辛抱たまらん。全観客が失禁する。

18時に、晩ご飯。晩ご飯をいつ食べるか、と言うことで話し合ってるときは、タイミング的にはこの時間と後の時間のニ択だったんだが、後になってこの時間しかないな、と言うことが明らかになった。
晩ご飯を食べたのは、中央横にある大きなレストラン。僕の家の近くにあるファミレスの20倍ぐらいはある。そこで僕はドリアを注文し、P嬢はミッキーマウスの形の皿に盛られたそぼろ丼を注文した。

夜の『エレクトリカル・パレード』までまだ時間があったので、『ジャングル・クルーズ』に乗ることにした。

これは、アマゾン川を船で周遊すると言う趣旨のアトラクションで、子供たちは左右に見える動物などを観ることで楽しみ、大人たちは船頭の面白くないのが面白いジョークを聞いて楽しむ。
無論、僕たちの乗ったのは真っ暗な夜だったので、動物たちも鮮明には見えず、比較的シルエットであった。(そりゃあ、ライトアップされてるやつも多いけど)

19時半になったので、エレクトリカルパレードを観覧する。今回は時間前から席を確保していなかったので、後ろからの立ち見となる。しかし、このパレードで往来するオブジェクトたちはかなり大きいので、観るのに苦労は必要なかった。そして、過剰なほどの電飾で綺麗だった。

あああああアリスしゃまぁああああ(なーくんの声で)

モンスターズ・インク。緑のやつの目がすごかった。


ピカピカに輝いたニモは表情がやけにニヤニヤしていて

トイ・ストーリーの主人公(所ジョージさんが声のやつ。名前は忘れた)は電飾がなかったので少し暗かった。

ノリの良い音楽と共に暗くなった道を灯しながら通り抜けたパレードが過ぎると、次に始まるホーンテッドロッキンストリートを観るために、抽選であたった席へと移動した。
20時50分にライブが開始。

これがまた最高だった。なんと言っても曲のノリがいいし、各キャラクターたちもうまい具合にノせてくれる。もしも最前列、もしくはライブ参加列に加わっていたならば、汗をかくぐらいノリノリになっていたことだろうと思う。ハピハピハピハピハーロウィーン♪

21時半にライブは終了。閉園まで後30分である。
楽しむ予定の残るアトラクションは『ホーンテッドマンション』のみ。これはハロウィン仕様なので絶対に行っておかなくてはならない。夜だし。
しかし、TDLの勝手がわからない僕は、残り30分だったら無理じゃね?とか本気で思っていた。しかしP嬢は大丈夫と言うのでその言葉を信用し、FPを使って入った。
今回はハロウィン仕様と言うことで、ホーンテッドマンションをNightmareBeforeChristmasが乗っ取ってしまっていた。NightmareBeforeChristmasを見たことがない僕だけど、十分に楽しむことができた。
アトラクション自体は、自動でレーンに沿って動く球状の乗物に乗って場内を観覧するものなんだけど、見える風景が素敵すぎる。NightmareBeforeChristmasの世界観であるらしく、退廃した世界の雰囲気や、それでいておどけたオブジェクト。透明のゴースト。雪の結晶が降り注いでいるのもまたとても良かった。

アトラクションは15分程度で終えることができたので、P嬢の言った通り、確かに閉園には間に合った。僕等は少し早足で正門へ向かい、荷物を預けていたコインロッカーから荷物を出し、バス乗り場へ向かった。

バスに乗り込んでからは、寝つくのにまったく時間を要さなかった。横浜で一度乗客を乗せるために止まったはずだが、それには気づかず、目が覚めたら浜松のSAだった。行きとは違い、ほとんど目が覚めずに大阪まで行くことができた。少し体が痛かった。

8時半に天王寺でバスは止まり、僕たちは地下に降りて地下鉄に乗る。電車の中は閑散としていた。
最寄駅からP嬢の家まで歩いているときにP嬢は「家に着くまでが旅行」と言った。だから、僕が書くのはここまでだ。
非常に濃密で有意義な2日間で、楽しかった。
(結局その一言で締めれるのかよ!と自分でも突っ込みたくなるが、正直それ以外に適した言葉が存在しない。行動ならば筆舌に尽くせるが、感慨や満足感と言ったものは筆舌には尽くせない。)