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2007年1月14日日曜日

『敗北の結果として到来する平和より、勝利の結果として掴み取る平和の方が、自分の希望がより多く叶えられるだろうと”期待”出来るからであった。つまりは、人間とは即物的であると同時に功利性を重んじる動物に他ならない』

iPhoneが日本で発売されない理由 -閉鎖的携帯電話市場「日本」とGSM

この大変面白い記事を読んで、僕は真っ先に『鎖国』を連想した。技術的鎖国とでも言おうか。各携帯キャリアが意識しているしていないに関わらず、シェアと利益を確保することだけに捉われて、技術的・機能的には成熟したものが生まれたには違いないが、こと『拡張性』『汎用性』と言うことになると非常に薄っぺらい感じがする。市場調査をして、イニシャルコスト・ランニングコストを算出、最終的な利益が見込めるかどうかで新技術導入に踏み切ってるようなイメージがある。DoCoMoが二番煎じだといわれているのは単に『後の先』を取り、シェア的にもまだトップでい続けられる自信があるからなのだろうか。僕は、日本国内の携帯会社の現在の勢力図には、本当に鎖国的なものを感じる。

関連して、僕と同様に鎖国イメージを持った人のとあるブログに以下のような面白いリストがあったので紹介しておく。

  1. 宣教師ゲイツ来訪

  2. 鎖国強化(MSのCodecを使わないなど)

  3. 産業革命を知らずに過ごす

  4. 黒船来航(1回目 iPOD)

  5. 黒船来航(2回目 iPhone) ←いまここ

  6. 開国調印

  7. 大政奉還

  8. 武士失業


ここでは、鎖国をぶち壊す黒船としてAppleを槍玉に挙げている。
が、Appleはただ再開発を行うだけ。ただ、そのインパクトがとてつもないと言うことだ。
同日別地で開かれていたCESでの数々の次世代家電商品が、iPhone・iTVと言うたった二つの商品に話題を軒並攫われていることからも、この二つの商品が如何に桁外れなものかわかると思う。とある人は10日のことをこう言う。『世界の家電メーカーが力を合わせても、Apple一社に勝てなかった日』と。

iPhoneが日本で発売されるまで相当な時間がかかると読んでる人は多いが、その理由が通信規格の問題である、とそういうわけだが、単純に考えて道は二つある。
1:iPhoneが日本の通信規格に対応させた状態で上陸してくる
2:1の前に、日本のキャリアがiPhoneを模した携帯を発表する

2はなんか結構ありそうな話、と言うか実際にiPhoneが普及しだしたら、確実に各携帯会社は便乗しなくちゃいけない状況になるとは思うが、どうせならiPhoneが上陸する前にやっておいたほうが戦略的には上々だと僕は思うが、問題がある。OSだ。
iPhoneには、MacOSXが乗っている。これが、Appleのうまいところだと思う。MSとはまったく違うところでOSのシェアを奪還しようとしている。
日本の携帯会社はこの点をどう見るのか?国内で独自OSを400億程度で開発しようと言う国家プロジェクトがあったが、あんなのはシグマプロジェクト同様頓挫するに決まってる。大体オフラインOSを今さら開発したところでどうなるんだ。本当に何もわかってない。
Appleと提携して、既存の携帯にMacOSを載せるならばまだ賢明だと思う。が、なんとなく今の風潮からして、国内携帯企業が協賛して、『モバイルOS』なんて作らないとも限らない。Appleと対抗しようと言う意思表示に他ならないが、それに載せるのがLinuxならまだ良いが、これまた独自規格で作るなら、それはもう見限ったほうがよろしいな。

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