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2009年2月11日水曜日

水母について

本屋からの帰り、建国記念日だからだろうか、右翼の人たちがいつものように街宣者で騒音を垂れ流してトロトロと走っていた。
右翼の街宣車から流れる音楽といえば、大体は軍歌と相場は決まっているのだが、今回は「ん?なんか聞き覚えがあるイントロだぞ」と思ってよく聞いてみると、「宇宙戦艦ヤマト」のOPだった。

時代は変わったと一声でいえない現象だった。
ある意味愛国と言えるかも知れないけど、そういう意味での愛国精神を街中で振りまかれても困る。
ていうか単なる痛車に成り下がっちゃってる!


遡ること20分ぐらい、本屋をウロウロしていると、「クラゲの不思議」なる本があったのでついぞ手にとって読んでしまった。
クラゲだけに一冊割いてるのは珍しいのか珍しくないのかよくわからないけど、それよりもっとわからないクラゲについて無性に知りたくなったので手に取った次第だ。

不老不死のベニクラゲは結構テレビとかにも取り上げられたりして有名なのだけど、そんな特殊なやつよりは一般的なクラゲの生態について色々書いてあって興味深かった。

先ず面白かったのは、分類的に言うとクラゲってのはプランクトンなんだとか。
プランクトンっつーとミクロな世界で動くミドリムシ的なのを想像するけど、プランクトンの定義は「遊泳能力が非常に乏しい海中生物」らしい。だからクラゲは立派なプランクトン。
だけど、海流の動きに逆らってガンガンに泳ぐクラゲもいたりするんだとか。なんじゃらほい。

クラゲは体の97%が水分で構成されていて、その威力はJOJOの奇妙な冒険49巻で証明済みだけど、何故そんな水溜りみたいなやつがあんなちゃんとした形を整えたまま生きてるのかというと、0.01%のコラーゲンのおかげ。
クラゲに含まれるコラーゲンは異常な保湿力を備えてるらしく、なんか仕組みはよくわからんがそのおかげらしい。
それに目をつけた化粧品会社とかがクラゲ成分のうるおい系ウォーターとかを発明してる最中なんだと。クラゲすげえ。

クラゲにも光るタイプのやつがいるが、あれもなんか特殊なたんぱく質の働きで、それを応用するとガン細胞が発光するらしい。つまりはクラゲはガンに侵された可哀想なやつなのか?と思ってしまうが、どうもそういうことではないらしい。人類の英知で、クラゲ内の物質がガン治療に応用が出来るとかなんとか。
もしそれが実現したら是非公表してほしいね!
「今まで人類を苦しめてきたガンの治療に大きな一歩を促したのは、あなた方を海で刺してきたクラゲだったのです…」

そしてそんなクラゲは浄水効果も持つらしく、例えば墨汁を混ぜた水の中にクラゲを入れておくと、墨汁だけが固まって底の方に落ちるんだとか。
浅い海と深海の間でよく見られると言われる「マリンスノー」ってのはプランクトンの死骸がほとんどだが、一部にはそういうクラゲに固められちゃった海の不純物も混ざってるんだとさ。

じゃあ浄水場とかに入れておけばめっさ綺麗になるんじゃね?とか思うが、先ず真水に対応できるクラゲの数が限られている上に、そんな消耗品的な扱いを出来るほどクラゲはありふれてないらしい。
クラゲの種類の数はまだよくわかってないらしいし、寿命とかも「推定」でしかない。
生態も謎に包まれた部分が多いので、まだ現代技術ではクラゲの養殖は不可能に近いとのこと。


クラゲは水族館でも何故かたっぷりとスペースを取られてるけど、「癒し系」なんだと。
水族館で人気の癒し系アニマルトップ3は、

イルカ>>>ペンギン>>(超えられない壁)>>クラゲ>>>>その他

だと書いてたwwwwwww
しかし一方で、クラゲは最も嫌われている海生生物の一つでもあるらしい。

つまりは、かくして、キモ癒し系のプランクトンが誕生したと言うわけだ。

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